メガフロートQ&A
6. メンテナンス

6 .1 浮体の耐用年数

Q:鋼製のメガフロートは何年持つか?

 初期の防食対策と維持・補修によって50年でも、100年でも半永久的に持ちます。

6 .2 メンテナンスの方法

1)空中部
 空中部は通常の塗装(ペンキ)を考えています。作業環境も良く、簡単にペンキの塗り換えが可能ですから、ペンキの痛んだ所をタッチアップする事で長期間の使用に耐えられます。

2)水中部
 水中部は塗装(ペンキ)と電気防食(犠牲陽極)の併用です。塗装が痛んでも犠牲陽極が消耗するだけで鉄板を痛めることは有りません。消耗した犠牲陽極は簡単に取り換えることが出来るので、長期間の耐用が可能です。この方法は多くの沿岸構造物で実績があります。ポイントは犠牲陽極の設置、取り換えを適切に行うことで、そのためのプログラムが開発されています。

3)水線部
 水線部(飛沫部)は濡れたり、乾いたりで厳しい腐食環境にあります。従って、厚膜型の重塗装あるいはコンクリート等でガードします。しかし、30〜40年経つと重塗装でも塗り換えが必要となり、結構費用がかかる作業となります。この塗り換え作業を避けるために、最近、超耐食金属(チタン等)を捲く方法が採用されています。(東京湾横断道路橋、夢洲舞洲浮体橋)この方法だと補修なしで永久的に持つと考えられます。

4)係留装置
 係留装置について、チェーン係留の場合は定期的に点検で痛んだ場合取り換えることになります。ドルフィン係留の場合は、受衝板やゴムフェンダーが痛んだ場合取り換えることになります。

6 .3 維持補修費用

 初期投資に金をかけ極力メンテナンスフリーとする方法と、初期投資はそこそことしメンテナンスに金をかける方法とがあります。ランニングコストを含めトータルコストで判断することになりますが、簡単な試算によると、若干初期投資に金がかかっても極力メンテナンスフリーとする方法の方がトータルコストが低く、この方法をお薦めしています。

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